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第41回 大分国際車いすマラソン 見どころ

 驚異的な世界新記録と日本新記録が誕生した大会から1年。今年は3年ぶりに海外からの一般参加ランナーも認められ、より白熱した世界最高レベルの勝負が期待される大会となる。

 優勝候補の筆頭はマルセル・フグ(スイス)。去年の東京パラリンピックでは800m、1500m、5000m、マラソンと出場した全種目で金メダルを獲得。さらに去年の大分国際で22年間破られなかったハインツ・フライ(スイス)の記録を2分以上短縮する1時間17分47秒の世界記録をマークした。さらに今年出場した東京、ベルリン、ロンドン、シカゴ、ニューヨークシティの全ての大会で優勝するなど、今や誰もが認める世界ナンバー1ランナーとして君臨する。大分国際では2度目の4連覇と10度目の優勝に挑む。

 フグのライバル1番手は3年ぶりに大分国際にエントリーしたダニエル・ロマンチュク(アメリカ)。24才の若武者は去年の東京パラリンピック400m金、マラソン銅の実力者。今年はボストンで優勝したがベルリン、ロンドン、シカゴ、ニューヨークシティでは4大会続けて2位とフグに敗れている。前回の大分国際は3位。今年は初優勝を狙う。

 この世界の2強に続くのが前回大会2位の鈴木朋樹。「去年の大分国際は日本記録を大幅に更新することができ衝撃の大会になった。去年はマルセルにおんぶにだっこの走りになったので今年はしっかりとローテーションをしながら走りたい。パリパラリンピックでは個人種目のメダル獲得を目指す」と語る日本のエースは、日本人1位と表彰台を目標に世界のトップランナーに真っ向勝負を挑む。

 この他、洞ノ上浩太や副島正純といったベテラン勢や、かつて大分国際のハーフマラソンを大会新で優勝した経験のある渡辺勝なども上位を狙う。

 女子の部では39回大会で世界記録をマークしたマニュエラ・シャー(スイス)や大分国際初出場となる東京パラマラソン銅のニキタ・デンブア(オランダ)に日本の喜納翼や土田和歌子などが挑む。

 今年の大会は世界16の国と地域、国内32都道府県からフルマラソンに55人、ハーフマラソンに127人の182人がエントリー。3年ぶりに解禁される沿道からの声援を受けて晩秋の大分を駆け抜ける。

 OBSでは解説に日本パラ陸連会長の増田明美さんとアテネとロンドンの2大会でパラリンピック車いすマラソン日本代表として出場した花岡伸和さんを迎え、テレビ、ラジオ、特設HPにて実況生放送。大分が世界に誇れる大会に3年ぶりの大きな声援をお願いします。

OBSアナウンサー 吉田諭司
(文責:OBS大分放送 吉田諭司)

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