2025大分国際車いすマラソン 見どころ

4年前には驚異的な世界新記録と日本新記録が同時に誕生したこの大分のコースで、今年も世界最高峰の白熱した勝負が期待されます。

優勝候補の筆頭は、去年大会直前レースでのケガにより欠場したマルセル・フグ(スイス)です。彼が今年、大分に帰ってきます。東京パラリンピックではマラソンも含め4つの金メダルを獲得。今年もメジャー7大マラソンの中で出場したボストン、ロンドン、シドニー、ベルリン、シカゴ、ニューヨークの6つの大会の全てで優勝するという驚異的な強さを見せつけています。大分の大会においても2021年には1時間17分47秒の世界記録をマーク。2010年の初優勝から12回出場中11回優勝して勝率は9割超え。大分に戻ってきたスイスの皇帝には、2年ぶり12回目の優勝、さらには4年ぶりの自身の世界記録更新に大きな期待がかかります。

そのマルセル・フグのライバル1番手は、日本人選手。
東京パラリンピックマラソン銅メダリストで、1時間18分37秒の日本記録保持者の鈴木朋樹です。昨年はマルセル・フグ不在の中、パリパラリンピックマラソン銀メダリストの金華との一騎打ちに敗れ2位に終わりましたが、今年は東京マラソンでの優勝や、そのほかのメジャーマラソンでも2位2回、3位2回と結果を出しています。「条件が整えば自身の日本記録の更新も十分に狙える」と力強く語る鈴木は、このレースで日本記録の更新とともに、悲願のマルセル・フグに勝利して日本人として今大会三人目の優勝を狙います。
このほか、去年総合5位、日本人としては鈴木に次ぐ国内2位になった成長著しい岸澤宏樹、吉田竜太、洞ノ上浩太、渡辺勝、大分選手の河室隆一などの去年の上位陣にも期待がかかります。

OBSでは今年もこの大会の障害の最も軽いT34/53/54男子を中心に、女子やハーフの模様をテレビ、ラジオで大分県内へ実況生中継。さらにはBS-TBSで全国に向けて発信します。解説に日本パラ陸連会長の増田明美さんと、アテネとロンドンの2大会でパラリンピック車いすマラソン日本代表として出場した花岡伸和さん、さらに今年は大分県出身で俳優として大活躍中の夏生大湖(なつき おみ)さんをお迎えします。車いすマラソンの迫力や選手たちの頑張り、感動を一人でも多くの皆さんに伝えられるように今年もスタッフ一丸となってお届けしていきます!

OBSアナウンサー 小田崇之
(文責:OBSアナウンサー 小田崇之)

提供・制作協力

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