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2019の車いすマラソンの見どころ

東京パラリンピックまで1年を切った今年の大会は例年以上に豪華なメンバーが揃い、世界最高レベルの戦いが繰り広げられそうだ。
今年の最も注目すべきポイントは「東京パラリンピックマラソン日本代表への道」。マラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC)で盛り上がった東京オリンピックマラソン日本代表選出に続き、東京パラリンピックマラソン日本代表選出へはこの大分国際で日本人上位3位以内に入ることが求められる。その上で今大会の上位3人には来年行われるマラソンW杯(開催時期・開催地未定)への出場権が与えられ、この大会で上位入賞すれば東京パラリンピックの日本代表に名乗りを上げることになるのだ。
スタートする。

日本人3位以内を巡る戦い

最有力選手は昨年の大分国際で2位に入った鈴木朋樹。ドバイパラ陸上では日本選手団の主将も務める25歳の若手のホープは順調に成長。東京のメダル獲得も視野に入れ、トラックで培ったスピードを武器に「今年は初優勝を狙う」と公言する。
2016年の大会で最も障害の軽いクラスで日本人2人目の優勝を果たした山本浩之にも注目。今年53歳の大ベテランは競技人生の集大成として考える東京パラ出場権獲得に向け、「日本人2位に入った去年以上にコンディションは整った」と力強く語る。
また去年日本人3位に入った西田宗城も状態をあげている。「去年は自分の走りができなかった。東京に出て応援してくれている人に感謝の思いを伝えたい」と語り、今年は総合3位以内の表彰台を狙う。
この他にも日本記録保持者の洞ノ上浩太、去年の大会総合9位の吉田竜太や総合10位の副島正純といった実力者を始め、廣道純、河室隆一など県内選手もエントリー。3枚の切符をかけた激しい戦いが繰り広げられそうだ。
日本人3位以内を巡る争いは

出るか!世界新記録

優勝候補筆頭は大分国際過去優勝7回を誇るスイスのマルセル・フグ。リオパラリンピックマラソン金メダリストは2大会連続のパラリンピックマラソン金メダルに向けて大分の連覇を狙う。
そのフグの最大のライバルになりそうなのがアメリカの新鋭ダニエル・ロマンチュク。今年の世界選手権ではフグを破り金メダルを獲得。今、世界最強の呼び声の高い21歳の若手ランナーが大分初エントリー。世界最高レベルのバトルが大分で繰り広げられそうだ。
この2人のエントリーで期待が高まっているのが20年ぶりの世界記録の更新だ。1999年、この大分国際でマークされた1時間20分14秒が今なお残る世界記録だが、この時もハインツ・フライとサウル・メンドーサの一騎打ちで衝撃の記録が打ち立てられた。世界最高峰のランナーが揃った高速コースの今年の大分で新たな歴史が作られる可能性は十分にある。

日本勢に立ちはだかる世界の壁
今年も解説にアテネ、ロンドンパラリンピックマラソン日本代表の花岡伸和さん。ゲスト解説にスポーツジャーナリストの増田明美さんをお招きしてOBSテレビ・ラジオ、BS-TBSで完全実況生放送。
ラグビーW杯の盛り上がりが記憶に新しい中、車いすアスリートの高速バトルでさらなる盛り上がりを期待したい。

OBSアナウンサー 吉田諭司
(文:OBSアナウンサー 吉田諭司)